いい即決、わるい即決ー結婚式場の契約をする前に
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両家への挨拶を済ませて、これから結婚式場の見学に行くという方に。
「ブライダルフェア」と銘打った見学会に予約をしている方もいらっしゃると思います。
最近、かなり強引に「即決」=その場での契約を迫る接客が増えているということなので、クールダウンのための知識と提案を。
そもそも「式場を決める」とはどういうことか
その式場を特定の日に使用する権利を得て、その対価を支払う契約をするということです。
契約が成立した後は、最低でも内金分を支払うことになり、規約に定められた時期になればキャンセル料もかかります。
「即決」って何?
私たちは、見学してその日に決定していただくことを「即決」と読んでいるのですが、これはある意味、業界用語ですね。
プランナーも見学対応をしているときは営業職。
営業職の立場からすると、お客さまにその場で決定していただくのはとてもありがたいことであり、嬉しいことです。
しかし、考える時間もろくに取らないままに、本当にウチに決めちゃっていいの?という怖さも同時に感じます。
サービス、商品、設備、予算などの諸条件が合い、真に納得した状態での決定なのかどうか?
それを判断するには、それなりの時間が必要と考えるからです。
結婚式は数百万円を費やすことも多いイベントなので、複数の式場を見学し、比較して1つに決めるカップルが大多数です。
もし候補の式場全てを1日の内に見学できたとしても、それぞれを比較して結論を出すには時間が必要ですから、ふたりで話し合って、後日式場に結果を返答することになります。
「仮予約」という制度は、お客さまが検討をする間、他のお客さまとの契約を行わずに取り置いておくことであり、一部を除いて、多くの式場がこの仮予約のシステムを設けて、対応しています。
いい即決、わるい即決
真に納得していれば、お客さまの表情や言葉に納得感がにじみ出ますから、プランナーも安心して契約の手続きに進められます。
そもそも、その確証を得るために、どこかのタイミングで正式にご決定でよろしいですか?とお聞きして、意思確認をするのが普通です。
契約に必要な情報もお客さまにきちんと伝わって、信頼関係もできた上での即決なら「いい即決」ですね。
何を置いてもここでやろう!と決めている式場だとか、ここなら間違いなくいい結婚式ができるという確信を得たというのなら、早く式場を決定するのはいいことです。
ただ、例え心に決めた式場であったり、確信を得られた式場であっても、じっくり検討すべきことをわざわざ急いで決める必要もない、という考え方もあります。
他にも見たい式場があるならなおさら、そこを見ずに即決する必要はないですよね。
比較検討をしたほうがいい、という思いが少しでもあるなら、即決がいい、ということにならないのです。
それに、即決しても後悔するようなことが起こらなければ全く問題はないのですが、
いざ打合せが始まってみたら、費用が想像以上に上がってしまったとか、できると言われたはずのことができなかった、という話をよく聞きます。
時間をかけて検討すれば、これってどうだったっけ?と冷静に振り返ることができるので、いろいろなことに気づきやすくなるわけです。
さて、「わるい即決」というのは、お客さまが納得していないのに、ゴリ押しのような形で契約に進めた場合や、
必要な情報をきちんと出していない(悪質な場合は隠している)場合、
契約時の説明(特にお金の説明)をきちんとしていない場合を指します。
わるい即決をしている式場の中には、帰りたいのに返してもらえない、軟禁のような状況で接客を続けるようなケースもあります。
近くのATMの場所を示してまで、その場で内金のお支払いをさせるような式場も。
残念ながら、スクールの生徒やコンサル先のスタッフが経験していることなので、誇張しているわけではありません。
今日決めたら大幅値引きします!とか、希望している日程が埋まってしまいますよ、というセールストークに惑わされないで!
大幅値引きされても、前提となる見積もりが穴だらけであれば、たくさんの追加が出ることになるので、後で必ず金額が上がります。
そもそも、そういう行動をするということは、それ自体がサービスに難ありということの証明なので、その式場には申込まない方がいいだろうと思います。
お金を下ろしてきてください、という式場は言うに及ばず。
そういう接客をする式場こそ、契約する前にクールダウンして考える時間を取るべきです。
日程についても、他の式場ではダメなのか?と一度は考えた上で決めるべき。
もし別の予約で埋まってしまったら、そことは縁がなかったのだと考えるくらいの心構えで臨んでください。
後で、失敗した!と思っても、契約してしまったらキャンセルするにもお金がかかることになるのですから……。
式場決定には納得感が最重要!
じっくり考えてから決めても遅くはありません。
必要なアイテムはきちんと見積りに入れ込んで、最終金額の目安も出してから決めましょうね。
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