「させていただく」の減らし方|手紙やスピーチの言葉③

敬語で話す場面でついつい「~させていただく」を使ってしまいませんか?
もちろん使ったほうがいい場合もあるのですが、多くの場合にはもっとふさわしい言葉があるものなんです。
丁寧に話そうとして「いただく」だらけのトゥーマッチな言葉遣いになってしまっては残念……。
使いどころと避けどころを知って、お手紙やスピーチ原稿をチェックしてみてください。

ゲストの許可が必要なことに使うのが基本

相手に許可をもらってから行うべきところを、こちらの判断や都合で行うといった場合で使うのが「〜させていただく」です。

例えば、披露宴の中で親御さんに手紙を読む場面で、
「この時間をお借りして、両親への手紙を読ませていただきます」
というのはアリ。
本来内輪でやるべきところを、皆さまの許可はいただいていませんがご容赦を……という意図も込めることができます。

結婚式ではゲストの許可が必要なものはあまりないはずで、自分の行動をへりくだって表現する謙譲表現と混同していることが多いんです。
ふたりが結婚することにゲストの許可はいらないので、ウェルカムスピーチで報告をするなら、
「結婚させていただきました」
ではなく、
「結婚いたしました」
でOK。
ストレートな物言いを避けるために使うケースもあり、個人的にはこれが「~させていただく」増殖のいちばんの原因だと思います。
本来、強制的な意味も含まれる言葉なので、本当に必要なところだけで使うようにしましょう。

ただし、親御さんへの挨拶では、まさに相手の許可を求める場面なので、
「結婚させてください!」
が正解です。

専用表現で言い換えられる

謙譲の意味で使う場合は他に専用の言葉が存在することも多いんです。

例えば「食べる」の場合。
「食べさせていただく」だと、自分で食べることなのか、誰かにあーんと食べさせてもらうことなのか、わかりにくいと思いませんか?

「食べる」の専用表現は「いただく、頂戴する」です。
「~させていただく」は行動の主体がわかりにくくなるデメリットもあるので、1つの意味にしか取れないような言葉を選ぶのが望ましいわけです。

重ねずすっきり!わかりやすく

以下には間違いがあるのですが、わかりますか?

× 見させていただく

正しいのはこちら!

○ 見せていただく

そう、「さ」がいらないんです。
アナウンサーの方でも間違っている方がいるくらいなので既に違和感はないかもしれませんが、本来の形のほうがすっきりしているし、「さ」がないほうが格段に言いやすい!

より丁寧なのは「拝見する」という専用表現なのですが、
「見せていただく」も正しい表現で、ちょっとカジュアルに伝えたい場合はこちらのほうがいいですよね。

また、私自身陥りがちなのが、「~いただく」を連続して使ってしまうケース。
しつこい印象になるし、話はわかりにくくなるしと、あまりいいことはありません。
こういった場合は、文章の最後だけに使えばOKです。

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