カジュアルウェディングのつくりかた

［目次］

結婚式がますますカジュアルになっています。遊び心のあるウェディングも素敵ですよね。世間では、一般的な披露宴の進行や内容をちょっと崩したウェディングを「カジュアルウェディング」とカテゴライズしているようです。友人中心の、同世代のみを招待し、ゲストの負担が軽くなるように会費制を取るケースも多く見受けられます。

カジュアルにしたい！という声が増えている反面、どんなことをすればカジュアルウェディングになるのかわからないという迷いを同時に感じる方も多いようです。そして何よりも、ゲストに失礼になったらどうしようと不安を感じている方も。ゲストが楽しめて、おもてなしとしても万全なカジュアルウェディングを実現しましょう。

挙式・パーティスタイルのポイント

カジュアルウェディングでは人前式が人気です。自分達らしい内容にでき、大切なゲストに誓いを立てる挙式の内容がしっくりくる新郎新婦が多いよう。人前式が初めてのゲストもいらっしゃるでしょうから、挙式の意義やゲスト一人ひとりが証人であることをしっかり伝えるようにするといいでしょう。参加型のセレモニーを取り入れると、カジュアルな雰囲気が高まると同時に、証人という立場を体感してもらえます。

料理は好きなものを好きなだけ取って食べるブッフェスタイルが中心。指定席を設ける形にも、立食の形にもできます。友人ばかりのパーティなら、指定席ではなく自由席のスタイルにしてもいいでしょう。ゲストの年齢層が高いなら席があったほうがいいですし、同世代ばかりの場合もずっと立ちっぱなしでは辛いもの。会費の金額によって、ふさわしいパーティスタイルは変わるので、バランスを考えて決めましょう。

会費制にする場合は基本的に引出物は不要ですが、1万円を超えるなど、金額によっては引菓子程度のギフトを用意します。会費とは別にご祝儀やプレゼントを用意してくれたゲストがいたら、後日「内祝」としてお返しのギフトを渡します。

進行・演出のポイント

カジュアルウェディングでは、会話や写真撮影など、ゲストとのコミュニケーションを大事にしたいという希望がよく聞かれます。いろいろ演出を盛り込むよりも、フリータイムをたくさん取って、自由に過ごせる進行にするのがおすすめです。冒頭の挨拶と乾杯、締めの挨拶は欠かせませんが、それ以外は特に決まりはありません。一般的な結婚式の進行に縛られずに内容を考えてみましょう。ただし、上司の方などの挨拶がある場合は失礼にあたらないよう順番を考えること。また、サービスや準備の関係で適切な順序もあるので、そういった大切なポイントは押さえておきましょう。

わいわい楽しく賑やかな雰囲気にしたいなら、着席したままではなく、動きを持たせる演出をしてみましょう。ゲスト全員が席を立って移動するような内容にしても、料理がブッフェスタイルであればおもてなしの上でも問題なく取り入れられます。ゲームをしたり、全員集合写真を撮ったり、全員で行うイベントを行いやすいのもカジュアルウェディングのメリットです。

気軽な雰囲気にするには服装をカジュアルにするのもひとつの方法。でも「カジュアルな服装で来てください」とお伝えするだけでは、ゲストがどんな服装にすればいいか迷ってしまうことも多いんです。結婚式のコンセプトに合わせてキーカラーやイメージを決めてドレスコードとして招待状でお伝えすると、服装を決める指針になります。当日会場に到着したゲストの間にも一体感が生まれ、会話のきっかけにもなるはずです。主役である新郎新婦の装いももちろんカジュアルに、ドレスコードも踏まえたコーディネートで。

装飾のポイント

最近人気なのが新郎新婦が座るメインテーブルをソファ席にするスタイル。食事をしっかりすることは難しいですが、カジュアルウェディングであれば食事も軽めなので問題ありません。座った状態でも衣裳の全体を見てもらえるし、ゲストもより近づきやすい雰囲気になります。メインテーブルを置く場合もボリュームある装飾にするのがおすすめ。ゲストテーブルが小さめだったり、ほとんどなしになるので、会場のポイントとなるよう華やかにしてみてください。背景をバナーやドレープで飾ったり、両サイドに大き目のフラワーを置いたり、立体的に装飾するのがコツです。全てを飾ろうとすると費用もかかるのでメリハリをつけて、全体を見たときにまとまりと華やかさを感じられるように装飾しましょう。

立食スタイルの場合はゲストテーブルがないので、ブッフェテーブルやドリンクカウンターなど、空間の中に装飾を施してみましょう。ディスプレイコーナーやフォトスペースを会場内に設けてもいいでしょう。自由席の着席スタイルなら、均等にテーブルを並べず、ソファがあったり、テーブルとイスがあったりと、変化をつけた会場レイアウトにするのもひとつの方法。一般的な形を崩してもいいのがカジュアルウェディングですから。

ゲストテーブルがない場合は前述のドレスコードが特に映えるんです。せっかくのゲストの装いが他の方からも見えるよう、動きのある演出を入れてみて。受付でお揃いのアイテムを身につけてもらって、会場の統一感を盛り上げてもらうのもいいですね。

結婚式はセレモニーとして大切なイベントであることは確かですが、堅苦しくきっちりやるのがいいわけではありません。かといって、カジュアルすぎてゲストの居心地が悪くなってしまっては本末転倒。ゲストも自分たちも楽しめるものにすることが最も大切なポイントです。ゲストへのおもてなしと遊び心のバランスは、新郎新婦の好みやゲストの顔ぶれによって１組ひと組異なります。ふたりにとってちょうどいいカジュアルウェディングを見つけましょう。

結婚式場でもカジュアルウェディングはできる？

基本的にどんな会場でも可能です。どんな場所でもできるのはむしろカジュアルウェディングかもしれません。１つ条件をつけるとしたら、ブッフェスタイルの料理を提供している会場であることです。

カジュアルウェディングに適した会場はと考えると、対応力のある会場ということになるでしょう。施設にカジュアル感があっても、実際には一般的な流れのパーティしか行ったことがない会場も意外と多いんです。物理的に不可能であれば仕方ないのですが、できるのに対応しようとしないケースもあります。カジュアルウェディングを実現するには会場側の柔軟性が必要なんです。

もし、その会場のベーシックなパーティと異なる希望を提示して、それに応えようとしてくれるなら、柔軟な対応ができると判断してもいいと思います。いろいろ希望を伝えてみるとその会場の柔軟性が見えてきます。特に演出面で具体的な希望を伝えられると対応力の見極めもしやすくなるはず。そのためには会場に行く前にどんなウェディングにしたいかを考え、できるだけ具体化しておくのがおすすめです。