席次の決め方

席次表とは、

  1. 列席者が自分の座席を確認するため
  2. 披露宴の列席メンバーと新郎新婦の関係を知るため

に配布するものです。
その最初のステップは、席次(席順)をつくること。
この席次づくりは席次表をつくる際にぶつかる壁ともいえる作業なんです。
誰をどのテーブルに座らせるか、誰と誰を隣り合わせに座らせるか、誰もが必ず迷う、といっても過言ではありません。
席次を決めるのに必要なルール、そして「暗黙の了解」もたくさんあるので、それをベースに考えるようにしましょう。

席次をつくる手順

返信はがきで出欠を確認する
返信はがきのお返事をもとに、出欠の集計をします。
最初に作成したゲストリストを活用して整理するといいでしょう。
グループ分けをする
出席するゲストを、新郎新婦それぞれで会社関係、友人関係、父方親族、母方親族といったグループに分けます。
そして、テーブルの着席人数に合わせてさらに小さなグループにします。
この作業は招待状の発送後であれば早めに行っておくこともできるので、返信期限までの時間のあるときに前もって行っておくのがおすすめです。
配席ルールに沿って席にあてはめる
テーブルや座席には上座・下座の考え方から序列があります。
関係性に応じて1番よい席から順にあてはめていきます。

配席のルールとポイント

仕事関係、友人、親族、家族の順に、新郎新婦の座るメインテーブルの近いところから配置するのが披露宴の席次の基本中の基本です。
関係性の近い人ほど下座にすると覚えておくと判断もしやすいでしょう。
そして、中央を境に新郎側、新婦側のゲストを配置します。
メインテーブルでは向かって左に新郎、右に新婦が座りますが、それと同じ側にゲストの席を設けます。
※婿入りなどの関係で左右が入れ替わる場合もあります。

各テーブルの席次も、前方の内側が上座になります。
会社など仕事関係のゲストはその肩書や社歴にしたがって配置していきます。
また、親族は基本的に年齢順に並べていきます。

なお、主賓の挨拶や乾杯の発声をしていただくゲストはほぼ自動的にいちばんの上座に配置します。(上図参照)
挨拶をする方よりも更に上位のゲストがいる場合は別ですが、この位置はできるだけ変えずに配置しましょう。

また、両家の両親の席も自動的に決まります。(上図参照)
メインテーブルから1番遠いテーブルの、いちばんの下座がこれにあたります。

席次作成後のチェックポイント

適切な席次かどうかをチェック

序列に従って配席したら、全体を見直して適切な席次になっているかをチェックしましょう。

例えば、人数の関係で高校の友人と大学の友人を混合にして座ってもらう場合。
初対面同士であれば、その境目に座るのをおしゃべり上手な人にしておくと、その人をきっかけに会話が弾む可能性が高いですよね。

お年寄りや足が不自由なゲストは、席を立ちやすい場所に席を設けましょう。
披露宴中にトイレなど1度は席を立つ機会があるはずなので、その方にとっても周りの人にとっても楽になると思います。
会場にソファ席があったりすると「そこにおばあちゃんを座らせようか」と考えがちですが、実は椅子席のほうが位置の調整ができるので、食事も出入りもしやすいんです。
ご本人や家族の方などに様子を聞いて、より居心地のいい席に座っていただきましょう。

子ども連れのゲストも、トイレに連れていったり、子どもが泣いて席を外したいなど、意外と出入りが多いもの。
より出入りがしやすい場所に席を設けると喜ばれます。
また、料理を用意する年齢の子どもなら、座席も設けるので席次表にも名前が入りますが、ぜひ座席を用意しない小さい子どもも大切なゲストとして席次表に名前を入れておいて。
ママやパパはより一層喜んでくれるはずですよ。

それぞれのグループ内に席を離したほうがいい人間関係はありませんか?
序列の通りに配席をすれば間違いはないのですが、ご本人も周りのゲストも気疲れしてしまうのでは披露宴を真に楽しんでいただけません。
その場合は、序列に響かない程度に席を入れ替えましょう。

欧米では家族や親しい友人が新郎新婦と同じテーブルに座るのが一般的なのですが、最近はこのような外国風の席次を希望する新郎新婦も増えています。
親族中心のパーティであれば、この考え方でも差し支えないと思いますが、会社関係や友人をお呼びする披露宴では熟考を。
どうしても実現したいのであれば、披露宴の冒頭でゲストに説明をするなど、その意図がしっかり伝わるような工夫を忘れないようにしましょう。
両家の印象にも関わるので、マナー知らずだと誤解されない配慮が大切です。

席次表にした際の見え方が適切かをチェック

丸テーブルであれば、座ったときの上座・下座の違いはそれほど感じないのではないでしょうか?
しかし、印刷された席次表を見ると上から下へと順番に名前が並び、上下が明確になるんです。
最後にチェックするのは、印刷した状態で順番に問題がないようにすることです。

例えば、ご夫妻でご招待するなら、奥様よりご主人を上に記載したほうが無難。
また、子どもの名前が先頭にきているような場合はぐるっと回して角度をずらしましょう。
このように全体を見て最終調整をし、席次表を完成させます。

そして、ご親族の配席をする際には親御さんにもぜひ相談を。
ご親族の人間関係をいちばん把握しているのは親御さんのはずなので、大いに力を借りましょう。

席次のルールは、おもてなしの面でもとても大切なものです。
せっかくのもてなしの気持ちが、席次を間違ったためにうまく伝わらなかったら大変です。
まずは正しい知識を得て、席次づくりに臨んでくださいね。

当サイト内の記事、画像、動画など全てのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を固くお断りいたします。