結婚式の費用 見積書の見方と用語解説[付帯アイテム編]

結婚式の見積書は会場によってフォーマットが異なるため、複雑に感じる方も多いと思います。
また、書き方もそれぞれで違うため、会場それぞれの違いが見分けにくいかもしれません。
基本的な用語について知り、適切に読み解けるようにしておきましょう。

[料理・飲物・会場編]はこちらから

続いて、付帯アイテム編。
ざっくりとした言い方ですが、料理・飲物・会場以外のアイテムを指します。

挙式

挙式は基本的に挙式会場の使用料と司式一式で金額が決まっています。
キリスト教式の聖歌隊や神前式の雅楽など、希望で追加するものもあります。

衣裳・美容

衣裳は1点毎の金額を足していく方法と、ドレス・タキシードのセットプランとして金額が決まっている場合があります。アクセサリーやシャツ・タイなどの小物も必要になりますが、その金額も見積に入れてもらうのを忘れないようにしましょう。

ヘアメイクも1点でいくら、2点でいくらとセットプランになっていることがほとんどです。男性のヘアセットなどはオプションにしているところも多いので、必要であれば見積に入れてもらうようにしましょう。列席者の着付やヘアメイクも依頼することが決まっているならそれも早めに計上しておくといいでしょう。

フォト・ムービー

写真やビデオの撮影とデータの費用を基本として、写真であればアルバムなどがプラスされる場合と、既に含まれている場合があります。カメラマンが2名入るプランを設けているところもあったり、その中身は様々です。挙式と披露宴で金額を分けているところもあるので、内容をしっかり確認しましょう。

カメラマンの拘束時間も様々。挙式前の撮影が入っているのかどうかも確認を。

司会・音響・照明

司会者は1回の事前打ち合わせと披露宴当日を含めた金額が計上されます。挙式が人前式の場合、司会者が進行をするのであればその分の料金が追加されます。(挙式の金額に含まれている場合もあります)

音響や照明の金額には機材の使用料とオペレーターの費用の2つがあります。機材とオペレーターを含んだ料金設定が一般的です。音響機材にはマイクやプレーヤーなど基本的な内容が含まれます。映像上映のためのプロジェクターやスクリーンはオプションとされていることが多いです。照明は基本的に会場に供えられているものを使用します。演出用の特別な照明などはオプションとされることが多いです。

ペーパーアイテム

招待状、席札、席次表、メニューカードなどの印刷物を指します。デザインが各種用意されており、印刷代は基本的にカードの代金に含まれています。席次表はプロフィールを一緒に印刷するなどのオプションもあるため、それによって金額も変わります。

招待状は家族に1通出すものなので、最初の見積では全体の人数の80%程度が計上されます。席次表も家族に1部とするケースもあります。

フラワー

メインテーブル、ゲストテーブルの装飾を基本として、使用する花やボリュームによって見積を出し、用意されます。ブーケも同時に打ち合わせを行い、見積が出されます。

会場によりますが、現在では新郎新婦の希望を聞いて、デザインを提案するのが主流になっており、最初の見積は最低限の金額が計上されていることが多いため、打ち合わせが始まってから金額が上がる確率が高いアイテムの1つです。

引出物

記念品と菓子の2点、またはそれに縁起物を加えた3点を贈るのが現在の主流です。持ち帰り用の紙袋も必要です。記念品は3,000円程度、菓子や縁起物は1,000円程度が一般的な金額ですが、贈るゲストによって変化をつける「贈り分け」も現在では普通になっています。

家族に1セット用意するものなので、最初の見積では全体の人数の80%程度が計上されます。

「プラン」「パッケージ」について

付帯アイテムには、1点ずつ計上されるものと、「プラン」「パッケージ」の形で形状されるものとがあります。

「プラン」「パッケージ」とは、複数のアイテムをセットにして価格をつけたもの。
衣裳や美容、写真などのアイテムは、プランやパッケージを設定して販売されることが多いです。

付帯アイテムのプランとは

例えば「衣裳プラン」の場合、何が含まれているのでしょう?

ウェディングドレスプラン
ドレス1着、タキシード1着、小物類

とあったとしましょう。

プランに含まれる衣裳は、そのショップの全てとは限りません。
基本料金で借りられるものと、プラス料金がかかるものがあることが多く、「●●円まで」など注意書きがあるはずです。
基本料金で借りられる衣裳は限定的であることも多いので、プラスになる前提で考えておくのがおすすめです。

「小物類」もショップによって含まれるものはいろいろです。
アクセサリーやシューズ、パニエ、タキシード用のシャツ類など、基本的なものはほとんど含んでいるところもあれば、ほぼオプション設定のところもあります。
繊細で破れやすいベールなどは、レンタルではなくセル(買い取り)のみにしているショップもあるので、どんなものがプラスになるのかも想定して、予算を考えておくようにしましょう。

ウェディング全体のプランとは

ウェディング費用そのものにもパッケージやプランがあります。
通年で使えるものもあれば、時間帯や期間限定のものも。
安く見せる目的もあるため、含まれるアイテムはそれぞれ最低料金で構成されていることがほとんどなので、どんなものが含まれるかはしっかり吟味し、アップグレードやオプションを追加する場合にどうなるかを確認するのがおすすめです。
含まれるアイテムと数はわかるようにしていても、元の料金はわからないようにしているプランも多いからです。

例えば料理の場合、専用の料理を設定してプランを作成する場合もあります。
グランドメニュー的な料理なら、アップグレードする場合の差額もすぐわかりますが、プランの料理の場合はパッとわからない。
そもそも安く見せるためのものなので、グレードダウンしたメニューになっているかもしれません。

また、プランに含まれるアイテムは利用しなくても費用が発生します。
セットになってラッピングされた状態の商品をバラで買えないのと同じです。
会場によっては差額で別の商品に代えてくれるような対応をしてもらえることもありますが、基本的に難しいと考えるのが無難。
金額だけでプランに飛びつかず、詳細を確認して契約するようにしましょう。

持込みについて

付帯アイテムを自社で取り扱う企業もありますが、提携企業が提供している、つまり、外注であることがほとんどです。
提携先の利益を確保することも会場の役目、持込みや持込み料の設定の主たる理由です。

持込みができないもの

会場の規約次第ですが、

  1. 美容室や写真室、挙式会場など施設利用が関わるアイテム
  2. 装花などセッティングの進行に大きく関わるアイテム
  3. 自社で直接取り扱っているアイテム

は持込みが許可されないことが多いです。

1.は施設にテナント料を支払っており、その業者の管理となるためNGとされます。
美容室ならヘアメイクや着付けをする場所、写真室なら集合写真を撮る場所の利用が、持込みではできなくなるということです。
逆に、施設を使わなければ持込みOKとなることも多いので、後は場所の手配の手間や費用をかけるか、会場が提供するサービスを使うかを比較することになります。

2.は外部業者の場合、既存の進行管理が難しくなることがあるため、というのが主な理由です。
ブーケのようなセッティングに関係のないものは除外とされることが多いです。

3.は利益保持が主な理由です。
1、2以外のアイテムであれば、直営だからこそ交渉しやすくなることもあります。

持込み料がかかるもの

これも会場の規約次第ですが、事前の預かりや準備が必要なものにかかることが多いです。

  • 衣裳
  • 写真、ビデオ撮影
  • 引出物

等が一般的に持込み料対象となるアイテムです。

ウェディングのアイテムも一般の商品と同じです。
商品は原価と利益、人件費等の経費で構成されています。
会場で手配するアイテムなら、預かりや準備といったサービスの費用が商品代金からまかなえますが、持込みの商品はそれがありません。
そのため、持込み料を計上して、預かりや準備を行います。

消費税率について

引菓子や食料品が入ったプチギフトは飲食に当たらないため、軽減税率の対象になります。
ただし、会場によっては一律10%にしている場合もあるので、見積書をしっかり確認しましょう。

本来の税率を超えた金額を取っている会場には、個人的にいい印象を持ちません。
仕入れの段階でも軽減税率が適用されており、納税の際にも軽減税率での金額が産出されるはずなので、差分はどこにいくの?と単純に疑問を感じます。
通販業者などを利用する際にもよく確認しましょう。

プロデュース料について

ホテルや結婚式場にはほとんどなく、ゲストハウスやレストランを手掛けるプロデュース会社でよく設定されているのがプロデュース料です。
文字通り、プロデュースをすることへの費用を指します。
フリープランナーの場合はプロデュースをすること自体が商品なので、必ずいただくことになる料金です。

金額の設定や算出のしかたは会場・企業によっていろいろですが、金額とサービスの質が見合っているかが検討材料になるでしょう。
ただし、プロデュース料が設定されていないから無料というわけではありません。
それぞれのアイテムに人件費等の経費が含まれているだけのこと。
プロデュース料がかかるからサービスが手厚く、かからないから雑だということではないのでご注意を。

見積書に反映されないもの

結婚式に必要な費用ではあっても、個人的に準備するものは見積書には反映されません。
別途費用を算出し、計上しておくようにしましょう。

  • 招待状の切手代
  • お車代・宿泊費
  • 受付等の謝礼・心づけ

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