実はできる! 会場をギリギリまで決めないウェディング準備

ウェディング ナビゲーターの清水 恩です。
4月7日、いよいよコロナウィルスの緊急事態宣言が出ました。
2月末にアップしたコラムでは、既に結婚式の準備が始まっている方向けに、開催するかどうかを検討する際のポイントを書きました。

これから結婚式の準備をしようとしているお客様も一様に不安を口にされます。
結婚式の予定が1年後だとしても、その時期に本当に実施できる状況になっているのだろうか、と。
私たちも、絶対大丈夫!と断言することはできないので、もどかしい限りです。

フリー プランナーだからできる会場予約のタイミング

結婚式の延期や中止に際しての心配の種であり、額も大きいのが会場のキャンセル料
それ以外のアイテムは、そこまで額が大きくないし、それほど慌てなくても手配できるものばかりなんですよね。

新型コロナの影響による業界の動きを見て、私はずいぶん前に担当した国際結婚カップルのことを思い出しました。
ご新婦は日本在住、ご新郎はフランス在住だったので、ご新婦がおひとりで準備を進めていらっしゃいました。
会場をここと決め、では日程を決めようという段になってご新婦から「新郎がそんなに早く会場を決める必要があるの?と、スケジュールを出してくれないんです」とのご連絡が。
おふたりのお仕事柄という理由もあったのですが、そもそも外国人のご新郎にとっては、早々に会場を予約することも、予約後に高額なキャンセル料がかかることも理解できなかったらしいのです。

そういえば、ご新婦と一緒に何とかスケジュールを出してもらおうと説得理由をいろいろ考えたなぁ、なんてふと思い出して。
あの時はご新郎を説得したけれど、フリーランスという今の私の立場なら、あの時のご新郎の感覚で準備を進めていくことができるんじゃないかと思ったんです。

キャンセル料という負荷を減らす方法

私のプロデュースでは、最初に結婚式のコンセプトから進行・演出までを含めた結婚式の全体像をつくり、その後で会場を決めるのが基本的なフロー。

クリックすると詳しい進め方のページにジャンプします

会場を決めなくてもできる準備はたくさんあるし、場所や時間の記載が必要な招待状の印刷に入る頃(約3ヶ月前)に会場を決めても間に合います
納得いく会場探しができれば、それでも別にいいと思うのです。

ただし、こだわりすぎなければ、という条件はつきます。
土曜の昼間で、この駅周辺で……というような細かい希望がある人には向きません。
ロケーションや日程、時間帯を柔軟に考えられる人におすすめできる方法です。
また、ディテールに確固たる希望がある場合も向きません。
ハコがシンプルであれば装飾などでイメージを作りこみやすいので、ハードにそこまでこだわらなくてもいい結婚式はできるものです。
(こだわるべきはサービスなどのソフトです)

実は、更なるメリットがあります。
このタイミングで会場を決めると、金額や条件面での融通が利きやすくなる可能性が高いんです。
会場にとっては、3ヶ月前という直近の予約が入るというメリットがあるからです。

全くの時期未定だと私たちもお引き受けが難しくなりますし、できない準備も増えるので、事前に目標とする日時は決めておきます。
ゲストに何のアナウンスもできないのは何かと不便ですしね。
今回のように結婚式の実施を迷うような局面になった場合に、会場予約をしていなければ、延期を決断しやすくなります。
キャンセル料の心配もないし、会場を変えてもいい。
「流動性」が功を奏すわけですね。
フォーマルな結婚式だと少々勇気がいる方法かもしれませんが、カジュアルな結婚式ならこれくらいライトなやり方でもいいのではないかと。

大規模なホテルや結婚式場であれば、余程の人気の日程でなければ部屋がまったくないということはないはず。
このコロナ禍ならなおさら、満室になっている施設のほうが少ないと思います。
結婚式がメインではないレストランやイベントホールも、空いている可能性は高いですね。
舞台裏を知っているからこそできるスケジューリングだと思います。

当たり前を疑ってみる。
そんな方法もいいかも、と思う方は一緒にやってみませんか?

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