結婚式の開催を取りやめようか考えている方たちへの検討ガイドライン

コロナウィルスの感染抑止策として、2月27日に首相から小~高等学校休校措置の要請が出ました。
結婚式のキャンセルや延期を検討するカップルも急速に増えていて、実際にキャンセルや延期をしたケース、規模を縮小して開催するケースなど、私の周囲でも現場はてんやわんや。
お客様がかわいそうで……と、メンバーのプランナーも言っていました。

以前noteにゲスト向けの記事を書きましたが、びっくりするほどアクセスがあるので、今度は新郎新婦向けにウェディングの開催を検討する際のポイントや注意事項を書きたいと思います。

1. 決断までのプロセス

どれが最初でも構いません、以下の3つのプロセスを必ず踏んで。

a. どの方法が最も幸せかを考える

ウェディングをどうするか、選択肢は4つです。

  1. 予定通り開催する
  2. 延期して開催する
  3. 規模を縮小して開催する
  4. 開催自体を取りやめる(キャンセル)

どうするのが自分たちにとって、また、ゲストにとって幸せかを考えましょう。
ゲストの顔ぶれによっても答えは異なると思います。

何とか実施したいのか、結婚式はなしにしてもいいのか。
心を落ち着けて考えてみましょう。

b. キャンセルや延期したらどうなるかを会場に確認する

可能性としてでもいいので、とにかく早めに会場の担当者に相談しましょう。
確認する前には、申込時にもらった規約をしっかり読み直しましょう。

あくまでも私の周辺に限られますが、業界関係者の談では特別措置を取っていわゆるキャンセル料がかからないようにしている会場も多いようです。
ただし、会場や提携している業者にも経費が生じている可能性はあるので、実費はかかると考えてください。
費用がかからずに済んだらラッキー、という思考で臨むのがいいと思います。

お客様の負担を軽くしようと企業努力をしている会場でも、挙式日ギリギリではどうにもできないことも。
検討・決断は早いに越したことはありません。

なお、人数を減らすことにした場合、空いていれば小さい部屋に変更ができるかもしれません。
人数に合った部屋に変更できれば、がらんとしてしまうこともないですし、装飾などの費用も余計にかけずに済みます。
他の方のキャンセルや延期で部屋が空く可能性もあるので、会場に相談してみましょう。

c. 両家両親に相談する(親族を呼ぶ予定の場合)

くれぐれも、自分たちだけで勝手に決めてはいけません。
規模縮小となると親族中心になる場合が多いので、その場合は事情をよく知る家族の意見はとても大事。
事後報告ではなく、検討段階で相談しましょう。

2. ケース別 ゲストへの連絡内容

a. そのまま開催する場合

ゲストに予定通り開催する連絡をしましょう。
こういう状況なので、特に変更がなくても連絡をするのがゲストへの心遣いになるでしょう。
欠席したいと思っている方もいるかもしれないので、その場合も気遣いのないように、欠席する際は早めの連絡をお願いする旨も書き添えるといいかもしれません。

b. 延期する場合

ゲストに延期する旨を連絡し、次の日程が決まっていればそれも伝えます。
仕切り直しということで、後日招待状の形で新しい日程のご連絡をするのもいいですね。

日程が迫っての延期の場合、ゲストの個人手配の交通費や宿泊費にキャンセル料が発生している場合もあります。
可能性があるゲストには、状況をそれとなく確認できるといいですね。
結婚式をする際に、お車代などでお渡しすることができます。

c. キャンセル、規模縮小する場合

早急に開催中止のお知らせをします。
規模縮小の場合は、招待する方にはa. そのまま開催する場合と同様に、招待を取りやめる人には開催中止の連絡を。

交通費や宿泊費のキャンセル料についてはb. 延期する場合と同様です。

3. 中止したほうがいいスタイル、実施してよさそうなスタイル

あくまでも素人考えですが。

ブッフェ(特に立食)のパーティは、ゲストが室内を交錯し、ブッフェ台で手ずから料理を取り分けることになるので、政府の声明でも避けるべき場所とされています。
会費制ウェディングや二次会に多いパーティスタイルですが、これは延期やキャンセルが妥当かもしれません。

逆に着席コースの披露宴は、料理や飲み物は個別に運ばれてきますし、ゲストはほぼ自席を動きません。
サービススタッフもテーブル毎に担当が決まっているケースが多く、同じ招待人数でも、ブッフェに比べれば実際の接触人数はかなり少なくなるかと思います。
規模が小さくなればなるほどリスクも少なくなるので、延期する必要性も低いと判断できるのではないでしょうか。

4. 参加のリスクを考えるべきゲストとは

親族中心の結婚式の場合、ゲストの人数は少ないのですが、年配者が公共交通機関を利用して参加するというリスクが生じます。
a. そのまま開催する場合の箇所で述べたように、欠席を希望する方はお気になさらずに、と新郎新婦側からお伝えすることが相手への最大の心遣いになるでしょう。

延期も含めて開催を決めた場合は、スタッフのマスク装着や館内の手洗い・消毒の準備など、会場の感染防止対策も確認しておきましょう。
ウェディングの会場は飲食を伴う施設なので、衛生管理はきちんとしているのが基本です。
私が以前出入りしていたホテルでも、毎年冬になると常勤に近い外部スタッフも含めて研修を受けさせて、従業員出入口でも手洗いうがいを徹底していましたが、そういった知識面も含めた準備が整っていれば、安心してゲストも招待できますよね。
必要なら自分たちのゲスト用にアルコール消毒液やシート、マスクを持ち込んで、受付や出入口で「必ず使って!」と表示をしておいてもいいかもしれません。
あちこちで品薄になっているようですが、恐らくすぐに仕入れの体制も整うでしょうから、くれぐれも慌てて買いに走らないように……。

5. ウェディング後の挨拶も忘れずに

一度招待した方々は、おふたりのウェディングがその後どうなったかきっと気になっているはず。
お声掛けした方には全員に、報告の挨拶状を用意してお礼と報告をしましょう。
身近な人にはLINEでもいいし、結婚報告はがきでもOK、目上の方や親族には手紙にするとより丁寧でしょう。
写真や動画と一緒に、結婚式の内容についても書き添えると喜ばれると思います。

6.お祝いをいただいた際のお礼のしかた

結婚式に出席していない方にお祝いをいただいた、そのお礼のしかたについては前の記事をご参照ください。

新型コロナ・ノロ・インフル等で急な欠席の連絡を受けたら

ご祝儀や会費について、SNSなどで電子マネーなどでの「回収方法」を構築しよう!という書き込みも見かけましたが……。
私の考えとしては、ご祝儀はあくまでもゲストが自分の意志で贈るもの、「回収」するものではありません。
会費も開催がなければゼロ、意志があればご祝儀を贈ってくるはずですが、これも強制するものではありません。
ご友人などから「どうやって渡す?」と多数から個別に聞かれたりしたら、こういうシステムを利用します、と告知してもいいかなと思います。

以前、会費制ウェディングをプロデュースさせていただいたお客様で、会費を事前決済にしたケースがありました。
ご友人だけのカジュアルなパーティだったので、受付を置かずに済む事前決済の利用はとてもよかったです。
私にとっても初めての試みだったのですが、受付のご友人の手を煩わせずに済むし、スタッフ側にも現金を扱う作業がないというメリットがあり、気持ち的にも楽でした。
ただ、これがご親族や上司の方などがいらっしゃる会だったらご本人も事前決済を選択しなかったでしょう。
同世代にとっては便利なシステムも、別の世代にとっては違う印象に写る可能性が高いし、こちらから「お祝いをください」と言うこと自体が、日本人の感覚に合致しないんですよね。

自分たちにとってではなく、相手にとっていいことかどうかを基準にして物事を決める。
それが成功の秘訣だと思います。

海外では当たり前の「ウェディング レジストリ」がなかなか定着しないのも、やっぱり日本人の精神的背景が大きいのです。
もっと時間が経てば変わってくるかもしれませんが、今はまだ慎重に考える時期であると考えます。

7. いつの結婚式まで開催の検討が必要か

不安に思う人のつぶやきなどを見て、自分の結婚式も延期やキャンセルを考えたほうがいいのかなと考えてしまう、不安の連鎖も起こっているでしょう。
最後に、いつの予定の結婚式まで開催を検討する必要があるのかについて、私の見解を。

開催を検討するのは、既に招待状を出している結婚式まででいいと思います。
約3ヶ月後の結婚式まで、ということになりますね。

招待状を出すのがこれからであれば、日程も含めていくらでも仕切りなおせます。
ただし、そういった日程変更やキャンセルは通常のキャンセル規定が適用になる可能性もあるので、会場への相談は早めにしてくださいね。

以上、結婚式を開催するかどうか、検討する際の参考にしていただければ幸いです。

ベストな方法はケース毎に異なります。
こういう場合はどうしたら?という疑問があれば担当プランナーによく相談してください。
もし身近に相談できる相手がいなければ、プリーマ ウェディングにご連絡ください。
コロナウィルスに関連してのご相談については無料で承りますので、その旨お申し出くださいね。
早急に答えが見つかるように、私たちが一緒に考えます!
ひとりで考え込まずに順を追って考え、前に進めていきましょう。

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