ウェディングケーキの由来と種類

ウェディングケーキは結婚式を象徴するアイテム、その由来や習慣をご存知ですか?
意外と古いウェディングケーキの歴史や由来、日本や世界のケーキの種類について解説します。

ウエディングケーキの歴史や由来

ウェディングケーキの歴史は古代ギリシャの習慣が起源と言われています。
新郎新婦が豊かな生活や子宝に恵まれるようにとの願いを込めて、豊穣の象徴である小麦で作ったビスケットを砕いて、花嫁の頭上に振りかける習慣があり、この習慣がローマにも伝来して、徐々に形を変えてウェディングケーキになったのだとか。

日本では1970年代にイミテーションケーキを使ったケーキカットが行われるように。
「夫婦の初めての共同作業」というコメントとともに入刀するのがお決まりでした。
1990年代になるとウエディングにもオリジナリティが求められるように。
それとともに欧米のウェディングケーキの意味を取り入れて、フレッシュケーキが主流になっていきました。

日本では新郎新婦がケーキをカットするのがメインイベントになっていますが、本来はウエディングケーキをお互いに食べさせあうことが大切なイベント。
今は日本でも、ケーキカットの後に行う「ファーストバイト」としてすっかり定着しましたね。
新郎新婦がお互いに思いやりをもってこれからの人生を歩んでいくことを象徴するセレモニーです。

日本のウェディングケーキ

フレッシュケーキ

フレッシュケーキ

実際に食べられる、生のウェディングケーキです。
丸や四角、ハート形、1段のみ、2~3段重ねなど、新郎新婦の好みに合わせて作ることができます。
フルーツやクリーム、シュガークラフトや飴細工など、デコレーションとの組み合わせでさまざまなデザインが可能です。

フレッシュケーキの場合は、ケーキカットを行った後に人数分に切り分けてデザートと一緒に配り、ゲストみんなで分かち合って食べます。
デザートブッフェを行う場合は、ブッフェの中でサーブすることもあります。
新郎新婦が自ら取り分けてもいいですね。

イミテーションケーキ

イミテーションケーキ

フレッシュケーキが広まる前は、ケーキカットにはイミテーションのケーキが使われていました。
華やかな装飾と高さのあるケーキが競うように作られ、芸能人の結婚式などではその高さも話題になったものです。
ケーキ台が回転したり、下の部分からドライアイスが出るような仕掛けのついたものもありました。
そういった大きなイミテーションケーキを今も使える会場ももちろんあります。
ゴージャスなイメージのウェディングにぴったりの演出になるかもしれません。
親御さん世代には懐かしく、同世代には新鮮に映るかもしれませんね。

イミテーションケーキってどこをカットするの?と聞かれることが多いので詳しく解説すると、ケーキの最下段にスリット(切込み)があり、そこに柔らかいバターのようなものを詰めておき、そこに入刀をします。

派手過ぎると感じる方には、シュガーコーティングのケーキを模したような小ぶりなイミテーションケーキを用意してみては?

世界のウエディングケーキ

ウェディングケーキの形や種類も国によってさまざまです。
世界の代表的なケーキを見てみましょう。

シュガーケーキ(イギリス)

シュガーケーキ

シュガーコーティングをして美しく装飾されたケーキを3段に重ねるのがイギリスの伝統的なウェディングケーキ。
3段のケーキにはそれぞれ意味があります。
いちばん上の段は保存しておき、結婚1周年や子どもが生まれたときに食べるもの。
2段目はレセプション(披露宴)の欠席者に贈るもの。
いちばん下の段はレセプションでゲストと分かち合って食べるものです。

コーティングの中身はブランデーやリキュールたっぷりのフルーツケーキで、長期保存ができるように作っていました。
ロイヤルウェディングのケーキがオークションに出された例もありましたね。
現代では冷凍保存しておくようですが、保存して大切な日に食べる習慣は根強く残っているようです。

クロカンブッシュ(フランス)

クロカンブッシュ

フランスでは17世紀頃から続く伝統的なウェディングケーキがクロカンブッシュ。
小さなシューを円錐形に積み上げて、カラメルで固めたものです。
シューはフランス語でキャベツのことで、豊作と子宝の象徴。
新郎新婦が豊かに、子宝に恵まれた生活が送れるようにという願いが込められています。
呼称は”croque(かりかりした)en bouche(一口で)”。つまり、カラメルをまとったシューが口の中でかりっとするという意味です。

オリジナルデザインケーキ(アメリカなど)

オリジナルデザインケーキ

欧米にはレセプションで出されるウェディングケーキとは別に、前日のリハーサルディナーなどで出される「新郎のケーキ」と呼ばれるもう1つのケーキがあります。
このケーキのデザインには新郎の趣味や新郎新婦のエピソードを反映したものが多いんです。
日本でもこの習慣をウエディングケーキのデザインに取り入れていますね。

ウェディングケーキはゲストの多くがその瞬間を写真に収めるアイテムでもあります。
ウェディングのコンセプトやイメージに合った、素敵なケーキにしましょう。

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